農産物の値段、なんとなくで決めていませんか?
「隣の農家さんと同じくらい」「去年と同じ値段で」。直売所の値段をこんなふうに決めている方は少なくありません。でも、肥料や資材、燃料の値段は年々上がっています。去年と同じ値段のままだと、知らないうちに売れば売るほど手元に残らない状態になっていることがあります。
くわのすけの値付け計算ツールを使えば、経費と作業時間から「赤字にならない最低価格」と「利益も残るおすすめ価格」がすぐに出せます。この記事では、その考え方をわかりやすく説明します。
先に計算してみたい方はこちら
値段は「原価」「手数料」「利益」の3つでできている
売値は、次の3つを足し合わせたものと考えるとわかりやすくなります。
- 原価:1袋を作るのにかかったお金(種や肥料、光熱費、機械代、袋代、そしてあなたの労働)
- 手数料:直売所やネット販売サイトに払う分
- 利益:機械の買い替えや不作の年に備えて、手元に残したい分

このうち一番見落とされやすいのが、自分や家族の労働です。
自分の時給を「0円」にしていませんか?
家族経営の農家さんの場合、自分たちの作業時間を経費として数えていないことがよくあります。でも、パートさんを雇ったら当然お給料を払いますよね。自分の時給を0円で計算すると、値段が実際より安く見えてしまい、どれだけ働いても収入が増えない原因になります。
値付け計算ツールでは「時給」の欄に、パートさんを雇ったらいくら払うかを目安に入れてください。収穫や袋詰め、直売所への運搬の時間も、すべて作業時間に含めます。
1袋あたりの原価の出し方
考え方はシンプルで、1年間にかかったお金を、1年間に売れる袋の数で割るだけです。
たとえば、1年間の経費と人件費の合計が120万円で、1年間に6,000袋売れるなら、1袋あたりの原価は200円です。ここに袋やラベルなど1袋ごとにかかる資材代を足したものが、1袋の原価になります。

収量は「実際に売り物として出せる量」で計算してください。規格外で売れない分まで入れると、原価が実際より安く出てしまいます。
売り先によって値段は変わる
同じ作物でも、どこで売るかによってかかる費用が違うので、適正な値段も変わります。
- 直売所:売上から手数料が引かれます。契約書や精算書で割合を確認しておきましょう
- ネット販売:サイトの手数料に加えて、送料・段ボール・梱包材がかかります。1箱にまとめて入れる袋の数が多いほど、1袋あたりの送料は下がります
- 飲食店やお店への卸:直接取引なら手数料はかかりませんが、お店は仕入れた値段に利益を乗せて売るため、小売価格より安くする必要があります
値付け計算ツールでは、この3つの売り先の値段をまとめて比べられます。
手数料は「足す」のではなく「割る」
よくある間違いが、手数料の計算です。手数料15%の直売所で原価200円の商品を売るとき、200円に15%を足した230円にすると、実は赤字になります。
230円で売れても、手数料は売値の15%なので約35円引かれ、手元には約195円しか残りません。正しくは200円 ÷(1 − 0.15)≒ 235円です。計算ツールはこの方法で計算しているので、手数料を引かれた後でもきちんと原価が残ります。

計算した値段が高すぎると感じたら
計算したおすすめ価格が、周りの相場よりかなり高く出ることもあります。そのときは値段をそのまま付ける前に、次のことを見直してみてください。
- 1袋の量を変える:少し量を減らして、手に取りやすい値段にする
- 売り先を見直す:手数料の安い売り先や、こだわりを評価してくれるネット販売を増やす
- まとめて送る:ネット販売では、1箱に入れる量を増やして送料の負担を下げる
- 作業の手間を減らす:袋詰めや運搬の時間が長い作業から順に、やり方を見直す
反対に、計算した値段より安く売られている作物は、もう少し値上げしても売れる可能性があります。相場は値付け計算ツールのページの下にある「相場を調べられるサイト」から確認できます。
まとめ:まずは一度、自分の数字で計算してみましょう
値段を決めるのに難しい知識は必要ありません。1年間にかかったお金と作業時間、売れる量がわかれば、赤字にならない値段はすぐに出せます。正確な数字がわからなくても、だいたいの目安で大丈夫です。一度計算してみるだけで、今の値段が安すぎるのか、ちょうどいいのかが見えてきます。
下のボタンから計算ツールを開いて、あなたの作物の数字を入れてみてください。
あなたの作物で、赤字にならない値段を計算してみましょう

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